リベラルの歩み

集合写真

設立のきっかけから、現在まで…。リベラルの歩みをご紹介します。

設立準備 ―日本一綺麗なOA機器を創る!―

すべてはここから始まった… ~障害者法定雇用率1.8%を達成しよう~

image

中居さんと初めてお会いした会議室。
今でもここが「リベラルの原点」です。

親会社(ラディックス株式会社)では、なかなか障害者雇用が進まず、1.8%の法定雇用率(2007年当時)を達成することができませんでした。

そこで、雇用率を達成すべく役員会にて障がい者の積極雇用を行っていくことが決定。
これがリベラルの始まりです。
障害者雇用について、最初に相談したのが、かつて特例子会社の社長をしており、定年後ハローワークで障害者雇用指導部門に勤めていた中居紀二さん(現、一般社団法人障害者雇用企業支援協会 障害者雇用アドバイザー)。
今でも中居さんの一言が忘れられません。

「障がい者を雇用するにあたり注意しなければならないことがあります。それは福祉で雇用するのではなく、戦力として雇用してください。」
この一言は、数年経った今でも鮮明に覚えています。
中居さんのおかげで、障害者雇用率は、3%(2013年3月現在)になりました。

リベラル設立準備 ~障害者雇用について勉強しよう~

image

まず最初に取り組んだのが障害者雇用について・・・

障害の種類や障がい者を雇用している企業を調査しました。障害の種類・特徴、特例子会社の業務内容を把握した結果、「知的障がい者にしぼった雇用をおこなっていこう」と決定しました。

「知的障がい者に与えられる仕事は何なのか…」

 「知的障がい者に与えられる仕事は何なのか…」

新会社設立が決定しましたが、肝心の業務が決まっていない… グループ内で仕事の洗い出しを行ったが、大した量で出てきませんでした。
「新しい仕事を見つけるしかない!」 そう考え、新規ビジネスの模索。色々と候補が上がりましたが、知的障がい者の特徴である「単純作業や反復作業を得意とする」、これにあてはまる事業が見つかりません。

そんな中、会社で一台の汚れたコピー機を見たとき、
 「綺麗に磨くことは、知的障がい者にできるかもしれない…」
この瞬間がリベラルの始まりだったと今では思います。

社名決定 ~なぜリベラルという社名になったか~

RIBERAL

障がい者について色々と調べていくうちに臨機応変(自由)に対応することが大切ということを実感。社内で健常者と同じ規定で業務をすることが難しいと判断した為、事業部ではなく別会社として設立することを決定しました。その際に、健常者、障がい者問わず誰でも楽しく働ける、自由な環境を持ったラディックスを作り上げたいという思いから、「Liberal of RADIX」→「RIBERAL」という社名になったのです。

会社としての自立、個人としての自立

image

最初に作ったプレゼン用のフロー。今でも基本は変わっていません。

中古OAの清掃及び販売を事業とするプロジェクトが始動し、本格的に新会社設立の準備に取り掛かりました。

事業プランを練っている時、ハローワークの中居さんからの一言を思い出しました。
「障がい者を戦力として雇用してください…」
戦力とは何らかのプラスを会社にもたらさなければならない…
プラスをもたらすにはどうしたらいいか?

そこで目標を設定しました。
・障害者雇用率の達成とリベラル単体での黒字化。
・障がい者を戦力化し、社会人としても自立できるようにする。

この目標を達成するためにリサーチを開始し、その結果、

「中古だけど中古と思われないぐらい綺麗な商品を作ることができたら売れるかもしれない。売れる商品を創れる社員は、きっと自立できるだろう…」

こう考え、会社の指針を「日本一綺麗な中古OA機器を創ろう!」と設定しました。今でもこの指針は継続されています。

image

リベラル設立

リベラル設立 ~障がい者の雇用開始~

image

みんなで初めて磨いたコピー機!
うれしそうな笑顔です。

2008年4月1日に会社設立、同年6月より健常者2名、障がい者5名でリベラルはスタートしました。

始めてのことだらけで、初日は16時に終了しましたが、その後2時間何も会話が出来ないほど疲れたのを今でも覚えています。

それでも「日本一綺麗な中古OA機器を創ろう」をスローガンに日々機器の分解の仕方や清掃方法、清掃道具や洗剤等、健常者・障がい者問わず、一つずつみんなで「考え」、「試し」、「方法を確立」していきました。

また、入社当初はトイレに行くときにも許可を求めていた従業員や雷が怖くて帰れない従業員、見学中に居眠りをした従業員、自分の名前を書けなかった従業員。

全員今では立派な社会人になりました。

リベラルの工夫 ~生産性向上プロジェクト~

image

設立当初の完了台数表。
5か月目で生産が伸び悩みました。

7か月が過ぎたころ、一つの問題に当たりました。
生産性が向上しない…

何故生産性が向上しないか分析したところ、

・ラインが止まっている

・仕事とは結果ではなく時間という認識がある

・目標が与えられていない

このような結果が出ました。

image

設立当初の完了台数表。
5か月目で生産が伸び悩みました。

その為、

・ライン作業からセル作業へ変更

・「仕事は時間ではなく結果」と朝礼や終礼で何度も説明

・生産台数にノルマを課し、達成できた場合はパーティーの開催

また、お客様からの感謝の言葉を社員全員に必ずフィードバックしています。

そうした結果、生産性が飛躍的に向上し、従業員一同お客様からの感謝の言葉を求め、「より綺麗な商品を製造しよう」と社員全員で思うことが出来るようになりました。

2名の退職 ~笑顔でいられるように~

image

笑顔が失われない様…
全員で頑張っていきます

リベラルでは、2名の退職者が出ています。
その理由はそれぞれ違いますが、彼らだけが悪いのではなく、私たちにも問題がありました。
今後このような悲しいことがないように、江戸川区就労支援センターの荒川さんから教えてもらった障害者雇用の極意…

・のんき

・根気

・元気

この3点+αで活動していきます。
みんなが笑顔でいられるように…

これから社会へ羽ばたく、知的障害をもっている人達が社会経験をつむ場として利用してもらっています。 現在リベラルで行っているコピー機のリファイニング業務を支援学校の週2日間の実習に組み入れてもらい、リベラルの知的障害を持つ従業員を講師として派遣しています。
また、社内での実習にも力を入れています。

地域の特例子会社になれるように

【実習元一覧】

都立白鷲特別支援学校

筑波大学付属大塚特別支援学校

筑波大学付属聴覚特別支援学校

都立江東特別支援学校

都立葛飾特別支援学校

都立墨東特別支援学校

江戸川区立松江第五中学校

学校法人武蔵野東学園武蔵野東技能高等専修学校

江戸川区障害者就労支援センター

葛飾区障害者就労支援センター

社会福祉法人原町成年寮

特定非営利活動法人楡の木会 エルムワークメイト

さらなる高みを目指して・・・ ~生産性向上プロジェクト~

image

この工程表でみんな
都道府県を勉強しています!

更なる生産性向上を目指し、法政大学及び株式会社カイゼンマイスター代表取締役小森氏の協力を得て、工程分析に着手しました。
その結果、

・重複した作業

・日によって変わる生産性

・完了した場所が理解できていない

こういった事実が判明しました。
この為、誰でも容易に作業完了場所が判別できる工程管理表を作成。
副次的効果として

 ・タイム・スタディー

 ・工程別に、時間の記載とハンコを押すことによる達成感と完了認識の植えつけ

 ・一般教養である「漢字」「地名」などを勉強できる

今でもこの工程管理表は大活躍しています。

[文章作成:取締役事業部長 上田庸司]

作業場から指導員を離す ~障がい者が障がい者を教える~

リベラル社員 障がい者が障がい者を教える

ここからは、ここまで文章を作成した取締役事業部長 上田庸司からバトンを受け、リベラル社員が歩みを辿ります。
 

日々成長を遂げる知的障がい者の仕事ぶり。

しかし、作業現場に健常者がいることで、指示待ちの状況が続くことが懸念されました。
そこで、作業場から指示を出す健常者(指導員)を離すことにしました。

はじめはその環境に慣れずに
目の前の仕事が終わると次に何をしたらいいのかわからず
立ちつくす知的障がい者たち。

次第に自分たちで考え
わからないことは、チームリーダーに相談し
チームリーダーがメンバーを指導するようになります。

現在では、4〜5名で構成された障がい者だけのチームが機能しています。

職域の拡大 ~メンテナンス作業への新しい挑戦~

リベラル株式会社 コピー機メンテナンス

障がい者の可能性を、
健常者が狭めてはいけないと
感じた出来事となりました。

技術が向上し、徐々に販売台数が増えたことで
コピー機のメンテナンス作業(※)の人手不足が生じました。

(※清掃したコピー機の販売前に行なう動作確認作業、画質調整等をして不具合があれば部品交換などの修理を施し問題なく使えるように仕上げる作業)
 

2012年12月、メンテナンス作業に興味を抱き自ら志願した一人の知的障がい者。

3ヶ月間マンツーマンで指導にあたりました。
慣れない作業のため
1台のコピー機を、1〜2日かけてメンテナンスし
1ヶ月経って、どうにか1台のコピー機を4時間程で仕上げ
3ヶ月が経過した頃には、ひとりでこなせる作業も増え
半年後には知的障がい者ひとりで出庫を行えるまでになりました。

事業拡大

リペアチームの誕生

リベラル株式会社 リペアチーム

2013年春、親会社から
コピー機の修理(リペア)をリベラルでできないか依頼を受けます。

元々は親会社の技術者が部品交換や修理をしていましたが、その作業時間の軽減のためでした。

技術研修を受けた健常者でも1件につき平均2〜3時間かかる
高度な技術を伴う作業ですが、メンテナンス同様
(前述のリベラルストーリー【職域の拡大~メンテナンス作業への挑戦】にて説明)
興味を持った知的障がい者1人にリペア作業の指導にあたりました。

最初は1ヶ月で1件
翌月は7件と徐々に作業件数をこなせるようになり
親会社からの依頼件数も増え
4名を増員してひとつのチームとして機能し始めました。

障がい者雇用枠の増大

当初、雇用する障がい者を「知的」障がい者に絞り、採用してきましたが、
職域を広げるために、2014年紹介予定派遣で精神障がい者を採用します。

本人が元々得意であったスキルを活かした仕事内容を切り出し
障がい者の職域を広げました。
遅刻早退や欠勤もなく職場定着が図れたので
次の精神障がい者の雇用を視野に入れることができました。
現在では4名の精神障がい者を雇用し、職場定着率は100%を達成しています。

職人の誕生 ~クラフトマンと呼ばれて~

事業部名の変更

リベラル株式会社 清掃

日本一の品質を誇る中古OA機器は
商品から「作品」と呼ばれるようになります

知的障がい者が磨いた心を込めて商品は「作品」と呼ばれ
磨き上げられた作品のクオリティから
知的障がい者が「職人」と呼ばれるようになりました。

設立以来「リサイクル事業部」として事業活動を行なっていましたが、
事業部名を変更することを決めます。

2015年4月、リサイクルにとどまらない職人魂を誇る
「クラフトマンシップ事業部」へと部署名が変更されました。

 

メンター制度の導入

リベラル写真

リベラルでは、入社後3ヶ月間は、新入社員につき必ず一人メンターが付きます。メンターは、障がい者が務めており、仕事外の面倒を見る「新入社員の指導係」です。

みんなの輪に入れるように積極的に話しかけ、休憩室の利用方法や昼食時の過ごし方を伝えることはもちろん社会人として「働く」ということを伝えていきます。

メンターは誰でもなれるわけでなく、現在リベラルでメンターとして認められているのは、わずか1名。メンターはいわば、新入社員にとって、お手本とならなければいけない社員です。

リベラルクレド(Credo)制定

社員が増えたことにより、考え方が多様化したため
全社員が同じ方向を向いていかれるよう
リベラルクレドを制定することを決めます。
健常者で作るのではなく、障がい者と共に作ることを決め
社員が大切にしている言葉を発表しました。

それぞれの思いがつまった単語が繋げられ
文章へと生まれ変わり、4つの日本一をクレドとして制定しました。

「全員で決めたクレドだからみんなで大切にしていこう」と
社員の思いが込められた行動指針となっています。

リベラルクレド

新しい作業着

リベラル社員 新ユニフォーム試着会

試着会の様子と新しいユニフォームです

リベラルの作業着は、紺色。

「作業着が変わると、社員のモチベーションも変わるんです」

リベラルを訪問された方から貴重なアドバイスをいただき、実例もお聞きしたことで、イメージが湧き、作業着を一新することを決めました。様々な色とデザインの作業着を取り寄せ、障がい者社員が試着をした結果、夏用には原色のイエロー、冬用には鮮やかなブルーの作業着が選ばれました。

新しい作業着へ着替えたクラフトマン達ですが、モチベーションの向上はもちろん会社内がとても明るくなりました。(のちに冬用は、ワインレッド色も加わり週替わりで着用しています)

KAIKA Awards 2016「大賞」受賞

2016年、リベラルは新しい挑戦に踏み出します。

リベラルを知る方から【KAIKA Awards】への応募を提案していただきました。もちろん応募したからといって、受賞が確約されているわけではありません。しかし、応募するからには中途半端な気持ちで挑まないと決め、当応募をリベラルの企業理念である

「障がい者の仕事ぶりを世の中へ拡める」

に繋げたいという思いで書き上げました。
何度も書いては書き直し、どう書けば伝わるかと頭を抱えながら完成させた応募書類。書類そして面接と選考を経て、非常に光栄なことに最高峰であるKAIKA大賞を受賞しました。

「【福祉】としてではなく【戦力】としての雇用~知的障がい者が『職人』になる~」

リベラルの取り組みが認められた忘れられない瞬間です。
リベラルだけでは成し得ないこと。応援してくださる皆様へ改めて感謝いたします。

東京都障害者雇用エクセレントカンパニー賞 受賞

リベラル株式会社 東京都障害者雇用エクレセントカンパニー賞受賞

2017年9月8日、リベラルに嬉しいニュースが入ります。
小池都知事の定例会見により、
「東京都主催平成29年度新規事業 東京都障害者雇用エクレセントカンパニー賞」
にリベラルが選出されたことが発表されます。

同年10月17日に表彰式が行われ、小池都知事より直接手渡しで表彰状が授与されました。
当該表彰により、リベラルは「東京都障害者雇用優良取組企業」として選出されました。
設立10周年を迎える節目の年に受賞しましたことはリベラルの歴史にしっかりと刻まれます。

謙虚な気持ちを忘れずそして受賞企業に恥じないよう、事業活動を続けてまいります。

ホワイト企業大賞 大賞受賞

第4回ホワイト企業大賞

ホワイト企業大賞表彰式にて

2018年1月、第4回ホワイト企業大賞にてリベラルは「大賞」として表彰を受けました。

ホワイト企業大賞は「社員の幸せと働きがい、社会への貢献を大切にしている企業」と定められ(ホームページより引用)、リベラルの「人に合わせる経営」が表彰理由のひとつとして公表されました。

リベラルは「人が会社に合わせる」のではなく「会社が人に合わせる」経営に努めており、人と本気で向き合うことを心がけています。障がい者だからと過度な配慮はせずに、自ら考えて行動できる環境づくりを目指してきたことが、評価していただけてまたひとつ思い出深い賞が増えました。

オフィスレイアウト変更

リベラル株式会社 社内

西葛西事業所に移転して、5年が経過。
社員数が増え、休憩室を拡張することに決めました。

レイアウト変更当日は、業者さんも入り、次々と古いデスクや椅子が片付けられ、瞬く間に事務所内がスッキリとしました。

作業スペースだけでなく、事務所スペースも空間利用をして、とても効率的なオフィスに生まれ変わりました。
休憩室のテーブルや椅子も新しくなり、気持ちよく新年度を迎えられるよう社員全員で隅々までを掃除して、気分一新です。

いよいよ設立丸10年を迎える2018年度のスタートです。

設立10年を迎えて

通算100回目の目標達成パーティー開催

リベラル株式会社 目標達成パーティー

2018年6月度目標達成パーテイー!
この翌月には通算100回目のパーティーが
開催されました!

2018年4月に設立10年を迎えました。
コピー機1台を清掃することから始まったリベラル。

当時は10年後のリベラルを想像することなど、とてもできませんでした。
とにかく必死に障がい者と向き合い、共に歩んだ日々。
会社を継続できるよう、ただただ目の前の仕事に取り組み走り続けてきました。

現在、社員数は設立時に比べると当初の約5倍に増え、西葛西事業所へ移転した頃は余裕のあった事務所も
現在ではスペースに余裕がなくなるほどになりました。

 「仕事は時間ではなく結果」

そう理解するために、2008年8月から始めた目標達成パーティー
今まで一度も欠く事無く開催することができています。
2018年7月には通算100回目のパーティーを実施しました。
目標台数の調整は一切行なっていませんが、必ず目標を達成してきているクラフトマン達。
そんな彼らの成長が、今後も止まることなく進化し続けることを期待しています。

障がい者の仕事ぶりを世の中へ ~終わりのないゴールを目指して~

リベラル株式会社 社員

設立時に10年後のリベラルを想像できなかったように、これから先のことは誰もわかりません。ただ、進化し続け持続性のある組織であり続けるよう、社員全員で努力を重ねてまいります。
社員の笑顔が曇ることのないように、私たちが大切にしている「のんき根気 元気」という言葉と共に。


障がい者の法定雇用率を達成するために設立されたリベラル。
雇用率を達成できなければ、厚生労働省のホームページに社名公表をすると勧告を受けた会社が2019年1月に、厚生労働省 第3回「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」で表彰され、厚生労働省のホームページに【受賞企業】として社名公表されました。
10年経った今、こういった経緯で厚生労働省のホームページで社名を公開されたことはとても光栄であり、意味のある賞だと真摯に受け止めています。


何より今日まで事業活動を続けられたのは

親会社の理解
リベラルの商品を買ってくださるお客様
就労移行・教育機関の先生方
そしていつも応援して理解してくださるすべての方々

がいらっしゃってこそです。
今後も感謝の気持ちを忘れずに、一特例子会社として、事業性と社会性の双方を実現できる組織を目指し続けて行きます。

[文章作成:2019年3月 リベラル社員広報担当]