Riberal Days

リベラル 上田 佐久間
2021/09/21
第16回 現場のリアル
KAIKA Awards 2016~前編~
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それは突然のことでした

ある日、部長の上田が
「これ応募して」と、メールを見せてきました。
内容を見ると、
「KAIKA大賞」といわれる企業表彰の応募ページでした。

「え?なんで?!」と尋ねる佐久間に対して

「実は、絶対応募した方がいいと勧められたんだよね」

すべてはこの会話から始まりました。
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資料に目を通すと、期限まで1ヶ月もありませんでした。
【日本能率協会 KAIKA Awards 2016】
企業表彰の経験がなかったこともあり何もわからず
「間に合わないんじゃないか・・・」と
超消極的な気持ちと共に毎日を過ごすことになります。

「間に合わない」と思いながらスタートしましたが、
果たしてリベラルが応募に値する企業なのか不安が募ります。
いてもたってもいられず事務局に電話をしたところ、
担当の方が丁寧に詳しく説明してくださりました。

それでも実際は自信が持てず、超消極的になりながらも、
担当の方に勇気づけられ、
「よし、応募しよう!」そう覚悟を決めました。

リベラルで働く知的障がい者の仕事ぶりや頑張りを伝えようと。
そして「応募するなら、大賞をとろう!」
いつしか超積極的な気持ちへとシフトしていました。

私たちがKAIKA大賞を応募するにあたり
自分がちがやってきたことが間違ってなかったと証明したかった
気持ちもありました。
自分たちが後ろ盾のない中で事業活動を進めてきたので、
「出す以上は絶対大賞をとりたい!」
そう決めました。

いざ応募書類の作成へ

応募する決意が出来たところで、
まずは、応募書類の作成です。

いざ書こうと思ってもなかなか進みません。
最初は1人で応募書類を完成させる予定でしたが、
莫大な量の応募資料に、
「分担して進めよう」
管理課3人で分担して書類を完成させることにしました。

3人で分担することになり、
1人あたりの量は減ったはずなのに、
3人別々の人間が書くわけですから
書き方も違えば、表現方法も違います。

3人で書いた文章をまとめながら、
一歩ずつ完成形へと進めていきました。

応募テーマは、
【福祉】としてではなく【戦力】としての雇用
~知的障がい者が『職人』になる~

頭の中に流れる、情熱大陸の葉加瀬太郎の音楽。

はじめての応募書類に戸惑いながら、
ありのままの自分達の活動を伝えようと決め、
ペンをとり応募期日までの日々を迎えます。
迫る期日にただただ緊張感と使命感をもって。

業務時間中だけでなく、昼食時間も割いて
「自分たちが今できる最高の応募書類を書きあげたい。」
その一心で連日管理課職員3名で奮闘しました。

そしてついに応募書類の提出日を迎えます。

「知的障がい者の仕事ぶりが届きますように・・・」

 

リベラル 藤崎

管理課の藤崎といいます。応募書類を書いたことがなかったので、戸惑いましたし、本当に今までリベラルに入社して一番大変だったんじゃないかと思うほど、追い詰め追い詰められました。管理課3名で書類を完成させたので、課員に助けてもらいながら、協力しながら、なんとか完成させた時には、達成感というより、「こんなに気持ちを文字にすることは難しいんだ・・・」と思い知りました。
ただ、中途半端なものを提出したくない、リベラルで働く知的障がい者のみんなの頑張りを届けたいというその一心で乗り切りました。提出まで時間がなかったので、残りの2週間は、毎日23時まで残業しました。ハゲたか、ハゲそうになったかの瀬戸際で、これは今思い返しても苦い思い出です。

リベラル 山本

私、山本はリペアとメンテナンスの書類作成を主に担当しました。あと、書くことが苦手な藤崎の担当箇所もほんの少し手伝いました(笑)。自分はどちらかというと書くことに対して苦手意識はなかったので、すんなり書き始めることができました。とにかく「リベラルで働く知的障がい者のみんなが【福祉】ではなく【戦力】として働いているところと伝えたい」と考え進めていました。そのためには、文章だけでは伝わらないので、写真も挿入しようと思い、書類掲載用に写真撮影もしました。
この応募はもちろん必死でしたが、とても楽しかったんです。この機会があったから、リベラルの過去の障害者雇用や考えを深く知ることができたんです。それまで知らなかったことの方が多かったので。本当に応募の経験を通じて、佐久間課長から勉強させてもらいました。
当時の応募書類をもう一度書けと言われたら、無理ですね。あの書類は、【当時の最高】であり、そこはもう超えられないです。ただこの経験があるから、今の僕があると思っています。KAIKA Awardsに感謝です。

リベラル 佐久間

3人の文章をまとめるのが「こんなに難しいんだ・・・」そう痛感しました。ひとりひとり言いまわしや接続詞のひとつをとってもバラバラで、句読点の使い方でさえ違うので苦労しました。出来上がった文章の校正には時間を要しましたし、締め切り直前まで葛藤しました。
また完成した応募書類を見て、不安しかありませんでした。リベラルで働く知的障がい者の頑張りが本当に伝えられるのか、今思い返しても大変だった記憶が強いです。書き終えても、募る不安。達成感には程遠かったですね。今当時の応募書類を見返すと、というより恥ずかしくて見返せないですね。でも最善を尽くしたことは間違いないです。

Special Contents 現場のリアル 合言葉は「のんき 根気 元気」  ~戦力として活躍する障がい者たち~