Riberal Days
特例子会社で働くメリット
障がいのある方で、今仕事を探されている方や
特例子会社で働くことをイメージできない方もいらっしゃると思います。
今日は、みなさんに特例子会社で働くメリットをここでお伝えしたいと思います。
あくまでもリベラルという特例子会社で働く私の一体験談として、
お付き合いください。
私は特例子会社に入社して5年目(約4年半)になります。
この年数は、今までの社会人になってからの就労期間で最長記録。
この「最長」という言葉を聞いて”働きやすい”と捉えられるか、
”楽だから”と捉えられるか。
私の場合ですが、特例子会社で働く=楽だと思ったことは
この4年半で一度もありませんが、
ただ、特例子会社で働くことで助かっていることは
数えきれないくらいあります。
まずは、特例子会社(リベラル)の環境です。
私自身は、精神疾患の他に心臓疾患もあり、
連日の長時間勤務ができないため、時短申請をしています。
しかし、リベラルでは時短申請をしているのは私だけ。
よく、精神障がい者というと時短勤務を推奨されていたり
ご自身が希望されている方も多いと聞きますが、
私を除くリベラルで働く精神障がい者は、
全員フルタイム勤務をしています。
働く環境で自分の気持ちもこんなにも変わるのか、
特例子会社に入社して私もそうですし、
他の障がい者社員も健常者も、
「先天的に障がいのある知的障がい者がこんなに頑張っているのに、
自分が頑張らなくてどうするんだ!」
と自ずからそういった感情が沸き上がってくるので
仕事に対する考え方や向き合い方に変化が出てきます。
特例子会社は障がい者が多くを占めますから、
私も、前述の通り障がいに対する考え方が変わりました。
リベラルでは、
知的障がい者、精神障がい者、身体障がい者がいますが、
一番多いのが、知的障がい者、その次に精神障がい者
そして身体障がい者と続きます。
私には、後天的な精神障害があるのですが、
自分が障がい者であることを受け入れられない時期がありました。
しかし、リベラルに入社して、
知的障がい者が真剣に働くその姿と眼差しを見て
「自分が障がい者だと落ち込んでいることは、彼ら(知的障がい者)にとって失礼なこと」
と思いました。
一般企業ですと、健常者がほとんど...というより全員健常者ですから、
障がいのある自分に引け目を感じていましたし、
障がいのある自分が大嫌いでした。
しかし実際は、障がいを隠すことには限界がありました。
それは、障がい者だとわかってしまうというよりも、
健常者という仮面を覆って一般企業で勤務していた時間は
自分で自分の首を絞めているような感覚でした。
自分が望んで自身の障害を伏せていたにもかかわらず、
息がつまりそうでした。
なぜ障害を隠そうとしていたか…
「障がい者は必要ない」と言われることを恐れていたんです。
今お伝えした話はもうかれこれ6年ほど前の話ですから、
今はまた違ってきていると思います。(と信じています)
一般企業でも障がい者雇用が当時より促進していることを願っています。
リベラルは特例子会社ですから、障がい者が身近にたくさんいます。
社会にでるとまだまだ疎外感を感じる私ですが、
それでも少しずつ社会が障がい者を受け入れてくれるようになってきたように感じます。
ヘルプマークもそうですよね。
私もヘルプマークを鞄につけているのですが、
その認知度もだいぶ上がってきたように思います。
特例子会社の事業会社としての役割
話はタイトルに戻って、
私が感じる特例子会社のメリットは、
【共に働く仲間に障がい者が多いこと】だと思います。
それ以外にも、特例子会社ですと健常者の理解が非常に深く
働きやすいことも事実です。
例えば、一般企業だと通院もなかなかできず
業務時間中に遅刻や早退はしづらいので、
なかなか病院へ行く時間をつくることができませんでしたが、
特例子会社では、通院する社員も多く、周囲の理解もあります。
早退することに引け目を感じないと言ったら語弊ですが、
病気を治すために通院することに前向きになれる環境があります。
しかし、特例子会社も企業です。
企業である以上、売上もあげていかなくてはなりませんし、
リベラルは社員数が40名に満たない所帯ですので、
ひとりひとりに任される仕事も重要です。
ですから、過度な配慮であったり仕事量の調整であったり、
そういったことを特例子会社に望むのは私は違うのかなと
思います。
最初にも話した通り、特例子会社だから”楽”ということは全くないので、
そこは誤解しないでいただきたいです。
仕事をしていていればストレスもありますし、
悩んだり落ち込んだりすることももちろんあります。
特例子会社だからストレスなく働けるというのは
間違った認識だと当事者として発信しなければいけないと思うのであえて伝えます。
”楽”が特例子会社のメリットではありません。
どの仕事にも”楽”はありませんし、
もし仮に”楽”だと感じる仕事があったとしても、
それは個人がそれぞれ感じることなので
”楽”や”忙しい”の基準はあいまいだと思います。
特例子会社で働く今、私自身はやることがたくさんありますし、
緊張感や責任感ある仕事もたくさんあります。
でも、”障がい者だからできない”と
はじめから決めつけられることなく働けることが嬉しいですし、
特別視されることなく働けることで、
「社会から必要とされている」
と感じることもできます。
人は誰一人同じではありません。
それぞれできることがあると思うのです。
「私なんて何もできない」と思っていた時期もありますが
「何もできないと伝えること」が、ひとつの発信になります。
その発信で、そう思っているのが自分ひとりではないと感じて
勇気づけられる人がいるかもしれません。
同じ地球に生まれ、同じ時代に生きる者同士、
みんながそれぞれの個性を認め合えるような
開かれた社会になればいいなと思います。
でも、そこは思うだけでは変わらないので、
私自身も特例子会社で働く一障がい者として
発信できることをしっかりと行おうと思います。
今回のブログに書いていることは、
特例子会社のほんの一例でありほんの一部です。
特例子会社で働くことについて少しでもイメージできれば嬉しいです。
そして、仕事を選ぶ際の選択肢が広がることを願っています。
***障がい者の仕事ぶりを世の中へ***