Riberal Days

2020/05/16
第29回 We are Riberal!!!
劇症型心筋炎闘病記①
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劇症型心筋炎

劇症型心筋炎は症例が少ないため、
発病当時、自分と同じ体験した人をインターネット上で
見つけることができませんでした。
あれから時間が経ち、今ようやく少しずつ当時を振り返れるようになったので、
ここに、私の体験を書きたいと思います。

入院中のこと
退院後のこと
そして今
劇症型心筋炎にかかったことがある方、
ご家族が劇症型心筋炎で闘病されている方、
ご友人が劇症型心筋炎で闘病されている方、
ひとりでも多くの方に、私の経験が一事例として届きますように。
このブログで少しずつ発信していきます。

6年前のちょうど今頃は、闘病真っ只中でした。
私の記憶が正しければ、5月16日は入院して7回目の手術となる
心タンポナーデの手術でした。
5月16日は、本来であればICUから一般病棟に移る日で
朝から、看護師さんが私が一般病棟へ移動するために
私の荷物を整理してくれていました。
ところが、事態は急変し急遽、午後にオペをすることになりました。

やっと一般病棟に移れると思っていたのに...
私は突然の出来事に、先生の前で大泣きしました。
「もう手術は嫌だ!」と。

それまでが補助人工心臓装着や離脱など短期間で
大きな手術が重なったので、やっと病棟にあがれると
嬉しく思っていた気持ちを、一気に打ち砕かれたそんな気分でした。

泣きながら手術台にあがり、そのまま記憶がなくなり
気づいた時には手術が終了していました。

入院中は、すべての感情を"涙"でコントロールしていました。
毎日のように、病室で泣いていました。
ICUでも、一般病棟でも、たくさん泣きました。
人生の中で、あんなに涙を流した年は後にも先にも
あの年だけです。嬉し泣きもありましたし、
漠然と不安になり、ひとり病室で泣いたこともありました。
でも、思い返すと感動の涙を流すことが一番多かったかもしれません。
あの時流した感動の涙は、月日が経っても決して忘れませんし、
今も思い出すだけでウルっと、涙腺が弱くなります。

このブログの写真は、体外式補助人工心臓の離脱手術後の
リハビリの様子です。

闘病中は、【写真を撮る】ということをあまりしませんでした。
病院の方が「元気になったら見返せるように写真撮ろうか?」
と言ってくれたことが何度かありました。
だけど、当時の私は
『思い返して辛くなりたくないから、写真は撮らない!』
と写真を拒否していました。

このリハビリの写真は奇跡の写真。
かなり回復してからの写真です。
自分の足で歩ける喜びを抑えきれず、
はじめて自分から
『歩いてる姿を写真に撮ってほしい!』
とお願いした一枚です。

あれから6年、今私は働いています。
もちろんここにくるまで順風満帆な日々ではありませんでしたが、
でも、その中でもたくさんの人に支えられて今があります。

突然生死を彷徨う病気になると、きっと「なぜ私が」と思うかもしれません。
私もそうでした。だけど、これが私の人生。
人とはちょっと違う人生ですし、できることも限られてます。
周りの人の当たり前が私にとっては当たり前ではありません。
私の人生は、周りの人から見たら【かわいそう】とか【さみしそう】とか
思われているかもしれません。

でも、今私は幸せです。
それは、強がりとかではありません。
大切な家族がいて、大好きな友人たちがいて、働く場があって、
そして、日常生活が送れています。
こんなに幸せなことはありません。
悩みだってあります。だけど悩むのは生きているからこそ。

これからも私の人生は、たくさんの薬と共に過ぎていくと思います。
でも、薬があるから社会に出て仕事ができています。

今、新型コロナウィルスにより医療現場が非常に大変な状況だと
聞きます。
ニュースを見るたびに、頭に浮かぶのは、医療機関に勤める友人と
私がお世話になってきた医療従事者のみなさんです。
これ以上、医療従事者の方々を苦しめないようにするのが、
私たちの努めだと思います。

そして、今、闘病されている方の回復をお祈りしています。
辛いこともたくさんあると思います。
でも、周りを見てください。
あなたを支えてくれる人がいます。
ひとりではないことを、忘れないでほしいなと思います。
たくさん泣いてもいいと思います。
涙の分だけ、その後の人生が豊かに感じると思います。

伝えたいことがたくさんありすぎて
まとまりませんが、人生人それぞれ。

自分の幸せをとことん自分で楽しみましょう!
自分の人生を精一杯生きましょう!

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